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This is the archive for September 2007

時々思うのです。小泉純一郎元首相には窮地に生まれるツキがあったのではないか。イラク自衛隊派遣にしても郵政民営化を掲げた総選挙にしても。それは自分で切り開いての結果だったと指摘を受けるかもしれません。運も実力のうち、と。

安倍晋三前首相にはそのツキに恵まれていなかったように思えてなりません。改正教育基本法や改正国家公務員法などを成立させましたが、指名した閣僚のカネをめぐっての不祥事、自殺、失言があまりにも相次ぎ、その対応に非難が集中しました。

福田康夫首相が誕生した昨日は「中秋の名月」。宮崎市内でも夜遅い時間に雲の合間に「名月」が浮かびました。満月より2日前の十三夜ですが、その月の光は味わいあるものでした。果たして福田首相の心にはどう映ったのでしょう。

「月光」といえばベートーベンの三大ピアノソナタのひとつです。その旋律に、月明かりが小窓に差し込んでくる情景が浮かびそうですが、実はベートーベンが付けたタイトルではありません。それゆえ「月の光を思い浮かべて弾くことはありません」とあるピアニストが語っていました。

「背水の陣内閣」と名付けた福田首相にツキのことを考えている時間はきっとないでしょう。それでもあえて言わせていただくなら、「月光」を弾くピアニストのように「ツキ」を考えず、国民生活を豊かにするメロディーを奏でてほしい。月は英語で「無運」と言いますから。

白ごはんに納豆と生卵をかけてぱくぱく。一日の始まりです。好き嫌いはさまざまでしょうが、私はおいしくいただいています。きっと米も納豆も卵も生産者が愛情を込めて作っているからだと思うのです。そういえば以前、収穫を目前にした生産者が「毎朝、田んぼに着いたら『おはよう』って声を掛けるとよ。稲穂にはそれが聞こえてる」と言っていました。

今年の本県産早期水稲は68・8%が規格外米で、過去最悪の結果となりました。九州農政局が先月31日現在で発表した数字です。愛情注いで作った米。生産者が経済的にも、精神的にも受けたダメージのものすごさを目の当たりにした気がしました。

長雨による日照不足や台風襲来による強風などが不作の要因のようです。第1次産業は宮崎の基幹産業であり、米は多くの人が主食としていると思います。県に対して支援、救済措置を求める声も高まっています。

「関係機関、市町村と互いに何ができるのかをまず出し合って、今後の特例措置を検討していかなければならない」。東国原知事は12日の県議会代表質問で答えました。17日の自身のブログでは県立宮崎農業高校を訪れたことに触れ、「農業高校の生徒諸君には、出来れば、是非、『夢』『希望』として、宮崎の農業を守って欲しい」と記しています。

ひとごとではなく、生きていくための食料を生産する農業を守っていかなければ、と噛みしめています。

テムズ川のロングショットから始まるヒチコック監督の「フレンジー」は、オックスフォード警部がネクタイを使って絞殺する連続殺人事件の真犯人を突き止める映画です。物騒な内容ですが、ワイシャツにきゅっとネクタイを締め上げると、この映画を思い出すことがあります。けさもそうでした。久々のネクタイにスーツ姿の出勤でしたから。

この夏、クールビズスタイルを通してみました。半袖にノーネクタイ。はじめは照れくささと、会う人に失礼ではないかという申し訳なさが入り混じっていましたが、慣れてくると上着を着ることさえうっとうしくなりました。このクールビズも浸透したようで、県内でも、自治体には見られるようですが、アロハシャツを着用する企業も出てきました。

3カ月ぶりのスーツにネクタイは気が引き締まった感じがします。しかしながら宮崎はまだ30度を超える暑い日が続いています。きょうも宮崎市の最高気温は30・7度。ネクタイを締めていると、じわじわと汗が長袖シャツの襟に染み、クールビズ効果を思い知らされました。

気象庁の週間天気予報によると、最高気温は30度前後の日がまだ続くようです。明日はまたノーネクタイで出勤しましょうか。あっ、警部から呼び止められるかもしれません。「ネクタイをお忘れですよ」と。

絶壁のような急な階段を上ると、見覚えのある白い大きな建物が待ち構えていました。「お前はまたここに来たのか」と自問自答していると、たくさんの人が無関心の表情で通り過ぎていきます。

同じパターン、同じ場所や光景の出る夢を幾つか見ます。この夢もそのひとつです。もう何度見たことでしょうか。

しかし、昨夜はちょっと違っていました。天井の高い玄関を突き抜けるとプラットホームに行き着いたのです。「家に帰りたい」という思いがこみ上げ、慌てて電車に飛び乗りました。行き先は「明海」。車窓から見える景色は高千穂峡でした。先日の日記で月周回衛星に「高千穂」と名付けてみてはと書いたからでしょうか。電車は街並みに入ったかと思うと再びあの白い建物に戻りました。

夢はここで終わりです。早速辞書で「めいかい」を調べると、「明海」の2文字は見つからず、代わって「冥界」の字が飛び込んできました。何かの暗示でしょうか。一度フロイトに夢判断してもらわなくては。

おっとその前に、街頭演説で自民党総裁選候補者が脳内メーカーの話をしていたのを思い出し、もう一度名前を打ち込んでみました。私の脳内イメージはまったく変わっていません。半分が「眠」、半分が「遊」。それは夢のまた夢です。

宮崎の上空を飛ぶ飛行機を見上げて「これが国際線ならいいのに」と知人が言ったことがあります。私は「UFOならいいのに」と思っただけに、「質が高いな」と感心しました。10年以上前の話です。

でも、もしもUFOなら「Fly Me to the Moon」

フランク・シナトラの歌がBGMに合うかは分かりませんが、きょう月周回衛星「かぐや」の打ち上げが成功しました。

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愛称「かぐや」は公募で決まりました。今回のミッションにふさわしい名前だと思います。今後はネーミングライツ(命名権)を導入して、たとえば「高千穂」など宮崎の地名を使ってもらえるといいPRになるのでは、と中継を見ながら考えました。しかし、相手が宇宙だけに命名権契約料は「億光円」単位の金額になるかもしれませんね。

「かぐや」はこれから約1年間、月の表面などを探査するということです。月の起源や進化の謎が解明されるかもしれません。一緒に行ってかぐや姫に月の世界で犯した罪が何だったかも聞いてみたいものです(^^ゞ
活動が楽しみになってきました。

♪Fly me to the moon
Let me play among the stars♪

「ちりぬべき 時知りてこそ 世の中の 花も花なれ 人も人なれ」

明智光秀の娘玉こと細川ガラシャの辞世の句です。確か細川護熙元首相が引退会見で詠みました。花は散る時を理解し、ぱっと散るから美しい。人も同じで引き際が大事−そう解釈しています。

昨日、阿久悠さんが本紙インタビューで「美しい国ではなくて、美しい日本人でありたい」と語ったことを紹介しましたが、「美しい国へ」を唱えた安倍晋三首相がきょう辞任を表明しました。突然のニュースに「美しい」と「辞める」の言葉が交錯し、浮かんだのが冒頭のガラシャの歌です。

「もっと辞める時期があったはず」「きのう所信表明したのになぜ」。政界ではさまざまな意見が飛んでいます。

安倍首相に対しては、政治手腕よりも、次から次へと湧き出てくる閣僚のカネをめぐる不祥事とその対応の不手際さに批判が集中しました。閣僚は自分が決めたわけですから指導力不足を問われても仕方ないことでしょう。

自らの引き際と「部下」の散り際を誤れば、国民から大切な「時」を奪うことにつながります。重要課題は積もっています。政治が停滞してはいけません。

きのうの日記のつまらない落ちのせいか、どうも寝つきが悪く、熟睡できないまま朝刊を開くと「作詞家阿久悠さんを送る会」の記事が目に留まりました。ヒット曲が流れる中、最後の別れを惜しんだと書いてあります。

阿久さんの両親は川南町出身。そういう縁もあって、作詞家生活40年を迎えた今年1月1日付本紙に大型インタビュー記事が載りました。その中で阿久さんはこう語っています。

「美しい国ではなくて、美しい日本人でありたい。『美しい日本人とは何だろう』と1億2千万人に考えてもらわないと困る。生き方の中に、見てくれではなくて、美しいということを自問自答したことがあるか。知性が最優先される国でありたい」

小説「星の王子さま」でも「大切なことは目に見えないものなんだ」と、教えてくれます。阿久さんも同じことを言っていると思いました。どんなレトリックを駆使した美辞麗句よりも、とつとつとした言葉に心奪われることがあります。それはきっとその言葉が生きて、輝いているからです。

阿久さんの語りは続きます。「宮崎には『善意が生きている』というイメージがある」と。私にとっては気恥ずかしい思いですが、後生大事にします、この言葉。

午後から降りだした雨はまだやみません。インタビューを読み返していると、この雨にぬれ自分自身を見つめ直したい気分になりました。「雨雨ふれふれもっとふれ」。今宵はもっと降ってほしい。

「秋の日はつるべ落とし」とはよく言ったもので宮崎市内の日暮れも日に日に早くなってきました。

暦を見ると9月も10日。慌てて8月末締切の結婚披露宴の出欠返事を投函しました。その際、「ご出席」の「ご」は消してその後に「させていただきます」、宛名書きの「○○行」の「行」は「様」に変えました。最近このようなことをしない人もいると聞きます。作法の文化が消えていくようで寂しい限りです。

言葉の文化も危うくなっているようです。

文化庁の調査で「ぞっとしない」「気が置けない」などの慣用句を誤って理解している人が多いという結果が出ました。「そうは問屋が卸さない」を「そうは問屋が許さない」、「熱にうかされる」を「熱にうなされる」とした人もいたそうですが、「うーん、意味が通らなくもないか」と考えたりします。

と、文字や言葉を扱っている者がこんなことを言っていてはいけませんね。そう言っていると「肝胆相照らす」を「カウンター空いてます?」と聞き間違えて使ったりするかもしれません。意味は「2人横に並んでじっくり酒を飲む間柄」と。「うーん、これも外れてはいないような」

酒にうかされているぞ! とお叱りを受けそうですので、きょうはこれくらいでおやすみなさい。

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宮崎市高岡町の国道10号沿いでヒマワリが見ごろを迎えているそうです。高岡天ケ城ライオンズクラブが休耕田を利用して開花にこぎ着けたとのこと。新聞に載った写真を見ると映画「ひまわり」の、どこまでも続くヒマワリ畑がよみがえってきます。太陽に向かって凛と伸びるたたずまいには孤高ささえ感じます。早速休日に行ってみようと思いました。

東京に出張したとき、ある新聞社の方から「県庁にたくさん人が来ているんでしょ」と声を掛けられました。「そうなんですよ。珍しいんですかね」と答えると、その人は言いました。「いやいや、話題があるから『行ってみよう』という気持ちになるんです。僕なんかこの間、浦和に行ってきましたよ」

最高気温が40度を超えた浦和がどんなところか、を見に電車に乗ったそうです。「そんなもんなんですよ」と言っていました。

話題は集客力につながる。あらためて思い知りました。高岡のヒマワリを見たい気持ちもきっとそうなんですね。

初めて覚えた花言葉はそのヒマワリの「あなたを見つめています」でした。話題続きの宮崎県。いまは全国各地の人たちが宮崎を見つめています。

事件捜査の指揮を執った警視庁捜査1課管理官、室井慎次は言います。「責任をとる。それが私の仕事だ」。映画「踊る大捜査線 レインボーブリッジを封鎖せよ!」の一場面です。県の裏金問題にこのせりふが浮かんできました。

きょう6日付新聞1面の見出しはこうでした。「知事ら7685万円返還へ 県裏金総額3億7454万円」。現職の幹部職員、また元知事やOBらにも自主返還を求めるということですが、この裏金問題はひどい話です。

金額もさることながら、驚いたのはレーダー探知機を購入していたという事実です。警察が行う速度違反取り締まりをキャッチする装置ですが、なんで公務に必要なんでしょう。しかも違法行為をするという前提のもと、買ったことになるのではないでしょうか。青島刑事や室井管理官に聞いてみたい。

自治体には交通安全を啓蒙する部署もあるはずです。県は関与した職員を処分する方針とのことですが当たり前です。

公務員としてのモラルに欠けた人を見つけ出す探知機はないのでしょうか。もしあれば少々高額でも手に入れたい気がします。もちろん私費で。

東からの向かい風に磯の香りがしました。
「風上へ向かえる足を持ちなさい 貝殻と話せる耳を持ちなさい」
宮崎駅前を吹く潮風に、私の脳みそは井上陽水さんの「海へ来なさい」を奏でていました。

歌詞のように潮風にとけあう髪は持っていないけど、このまま海へ行こうか。いやもう海の中にいる。そんな白日夢を見せる昼休みの逍遥でした。

日本橋高島屋できょうから恒例の宮崎物産展(日向自慢みやざき展)が始まりました。20回目を迎えた今年も初日からたくさんの人でにぎわっています。東国原知事が駆けつけたため在京のテレビ局もやって来たそうです。

相変わらず人気の知事。「東風」に乗って宮崎の薫りが全国に届くよう願います。そして「宮崎へ来なさい」。

「若いころどんな運動していましたか?」「はい、学生運動です」。昔、こんなジョークがありましたが、運動にもいろいろあります。

数日前、ビリーズブートキャンプのDVDを1枚借りて挑戦してみました。聞きしに勝る運動でした。途中で何度もダウン、中断しました。正直なところ、体を動かしたのはほんのわずか。それでも汗びっしょりになりました。

汗といえば、国会議員の中で「汗をかく」という言葉がたびたび出てきます。「彼はこれまで汗をかいてきたから」とか「私は何のために汗をかいてきたのか」とか。一体、誰のために汗をかいているのでしょう、と思うこともあります。

やはり運動してかいたときの汗が格別です。それにそのあとのビールのうまさ。運動量以上に進んでしまいます。

昨日は秋の始まりと書きましたが、宮崎市内はきょうも最高気温が30度を超えました。夏の名残は濃いようで、今宵もビールがうまそうです。ついつい飲みすぎて、財布を見たら冷や汗かいて…。

女心?男心?と秋の空とはよく言ったものです。宮崎市内は夕方になって突然、雨が降ってきました。新聞の天気予報を読むと「所により夕方から宵のうち雷」と書いてありました。その雷もとどろいています。南の空は一部、青空がのぞいています。なんだか夕立みたいです。

とキーボードを打ちながら外を見るともう雨は上がっていました。
この空はどちらの心なんでしょうか、いずれにせよ秋なんですね。これからこの季節が深まるにつれて天気はころころ変わっていくのでしょうか。

ころころ変わると言えば、また農相が辞任しました。内閣改造が行われたのはわずか1週間前。最近、「身体検査」という言葉が使われますが、為政者にそんな検査をすること自体がおかしな話です。政治家はたとえ心変わりはあっても、いつ、何時でも、何事にもクリーンでなければなりません。

きょう未明、部屋の窓を開けたら虫の鳴き声が聞こえてきました。スズムシやマツムシでしょうか。季節は風鈴から虫の音へ。心地よい透き通った響きでした。